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Q&A
手術後の見え方に関する質問
- 白内障手術後、眼鏡なしで生活できるのでしょうか?
- 白内障手術後の視力はどの程度正確に予測できますか?
- 多焦点眼内レンズにしようか迷っています。判断基準を教えてください。
- 手術後の見え方で日常生活に支障がある可能性はありますか。
日帰り手術に関する質問
- コンタクトレンズを装用しているので、手術に影響するか心配です。
- 両眼同時の手術は可能ですか。
- 運転免許の更新期日が迫っていますが間に合うように手術できますか?
- 自宅が遠方にあるのですが、こちらで日帰り手術を受けられますか。
- 独り暮らしでも、日帰り手術を受けることは可能ですか。
- 眼球振盪や頭部振戦のため手術中に目を動かしてしまう可能性がありますが、手術可能ですか。
手術への不安や白内障の進行速度
手術後に関する質問
手術後の見え方に関する質問
白内障手術後、眼鏡なしで生活できるのでしょうか?
ライフスタイルやお仕事内容、趣味により、眼鏡の必要性は変わります。 眼鏡のない生活をご希望されていたり、アクティブに過ごされる50~60代の方には多焦点レンズがおすすめできますが、多焦点レンズでも眼鏡が必要になるケースが10%程度あるとあらかじめお伝えしています。日常生活に不自由がなくても、たとえばゴルフで遠くに打ちたい時、また長時間の読書などで眼鏡が必要だと感じる可能性があります。
70歳以上の方には単焦点IOLで中間距離設定をおすすめしています。これでしたら遠方視力と近方視力が共に0.5~0.6となり、それほど活動的に過ごされない場合には眼鏡をかけずに生活しても不自由をあまり感じないと思われます。
白内障手術後の視力はどの程度正確に予測できますか?
約90%の方が、予定度数の±1.0D以内の小さい誤差の範囲に収まっています。視力は屈折度数のみでしか調整できないため少数視力で正確に合わせる事は難しく、残る10%の方は予定より大きくずれてしまいます。現在の医療技術では残念ながらこれ以上正確にすることは不可能なので眼鏡で補正しますが、レンズの追加挿入や入れ換えといった方法を取ることができる場合もあります。
多焦点眼内レンズにしようか迷っています。判断基準を教えてください。
手術後に眼鏡をかけずに日常生活を送りたいという方や、アクティブに活動される方には多焦点眼内レンズをおすすめしています。ただし、多焦点レンズの見え方には慣れが必要です。目安として2週間~3ヶ月位かかると考えてください。 色の濃淡といったコントラスト感度の低下、夜間光の周囲に見える光の輪であるハロー、光がぎらついて見えるグレアといった現象は多かれ少なかれ発生するとお考えください。こうした見え方は、ほとんどの方が数ヶ月で慣れていきます。
手術後の見え方で日常生活に支障がある可能性はありますか。
眼内レンズを入れると視力は向上しますが、白内障になる前の裸眼の状態に戻るわけではありません。そのため最初は違和感がありますが、通常は2週間~1ヶ月の間に慣れて快適に過ごせるようになります。ただし、稀ですが慣れない方もいらっしゃいます。コントラスト感度の低下、グレア、ハローなど、色の濃淡や光のぎらつき、輪のようなにじんだ光といった見え方に違和感があるケースでも、ほとんどの方が3ヶ月程度で慣れていきますが、1年以上経っても違和感が消えない場合があります。不快感が強く、日常生活に支障がある場合には、レンズの入れ替えをご提案しています。
日帰り手術に関する質問
コンタクトレンズを装用しているので、手術に影響するか心配です。
コンタクトレンズは手術前に装用を中止する期間が必要になります。ソフトコンタクトレンズは術前検査の1週間前、ハードコンタクトレンズは術前検査の2週間前から装用中止が必要になります。
両眼同時の手術は可能ですか。
原則として片眼ずつの手術を行っていますが、事情によって通院時間がなかなか取れない方の場合、両眼手術も不可能ではありません。両目同時手術の場合、手術後は眼帯をせずソフトコンタクトレンズを装用する必要があるなど、いくつかの注意点がありますので、まずはご相談ください。
運転免許の更新期日が迫っていますが間に合うように手術できますか?
難しい症例の場合は別ですが、通常の白内障手術では手術後すぐに矯正視力が良好になります。免許期日前に手術を受けることで、裸眼または仮の眼鏡を合わせることで免許更新に間に合います。なお、免許更新日に手術が間に合わない場合、眼鏡などをかけた両目の視力が0.7以下ですと、一旦免許を返納し再取得する必要があります。期日が迫ってきている場合には、できるだけ早くご相談にいらしてください。
自宅が遠方にあるのですが、こちらで日帰り手術を受けられますか。
ご家族などがお車で送迎可能でしたら、遠方でも日帰り手術を受けていただけます。 あるいは、手術当日に当院周辺のホテルをご予約いただき、そちらでお過ごしいただくと、翌日の診療も負担なく受けられます。
独り暮らしでも、日帰り手術を受けることは可能ですか。
独り暮らしの方でも日帰り手術を受けていただくことは可能ですが、準備などが必要になります。
まず手術当日の夕食を準備してからご来院ください。そしてご帰宅の際にはタクシーのご利用をお願いしています。
ご帰宅後は用意しておいた夕食を摂り、安静にお過ごしください。
眼球振盪や頭部振戦のため手術中に目を動かしてしまう可能性がありますが、手術可能ですか。
ほとんどの場合、眼球振盪や頭部振戦があっても白内障の手術は可能です。診察時に検査の上、判断しますので一度いらしてください。
手術への不安や白内障の進行速度
白内障の進行速度が気になっています。
白内障は通常、加齢によって自覚症状が現れます。実は、40代後半にはわずかな水晶体の濁りが現れはじめるとされており、そこからゆっくりと進行し、60代後半~70代前半に視力障害が現れて手術を検討するケースがほとんどです。
ただし、強度の近視やステロイド薬の長期服用、アトピー性皮膚炎、眼外傷などにより発症が早まる場合があり、30~50代で手術が必要となる場合もあります。そして、水晶体が濁る部分が中央部に近いと視力障害が早く現れますので、その場合も通常より手術を検討する時期が早まります。
眼の手術が怖くてたまりません。痛みはありますか。
眼の手術にご不安を感じる方は多いのですが、そうした方が白内障手術を実際に受けるとそのあっけなさに驚かれることが多いのです。白内障手術は顕微鏡を使って、1.0mmと2.8mmの切り傷を付けるだけで、縫合もありません。麻酔は点眼で行いますし、ごくまれですが点眼薬の麻酔で痛みがある場合には、すぐにテノン嚢麻酔を追加して痛みが生じないようにしています。そのため、手術中はほとんど痛みがなく、見えるものでは手術灯の光が印象に残る程度です。
手術を受けたくないので、どのくらいだったら放置してもいいですか?
手術を無理に受ける必要はありませんが、手術時期が遅れるとそれだけ技術的に難しい手術が必要となり、思わしくない結果につながる可能性があります。白内障は必ず進行する病気です。そのため、自己判断せず、3ヶ月に1度、専門医による眼科検診を受けることをおすすめします。白内障の進行を防止する目薬もあり、その処方をご希望になる方もおられますが、効果についてはあまり明確ではありません。
現在の白内障手術は手法が確立しており、安全性も高く、機能を向上させる手術ですから、白内障がある程度進行してしまったら生活を向上させるためにも手術をおすすめしています。
手術後に関する質問
手術後の仕事復帰はいつごろになりますか。
事務作業など、室内軽作業は翌日から、その他の一般的なお仕事の場合創口が閉じる4日目から復帰することが可能です。力仕事など激しい肉体労働を伴うお仕事の場合には、1週間後が復帰の目安です。
ゴルフ、水泳、旅行などを楽しみにしています。いつごろだったら大丈夫ですか。
ゴルフは1週間後、水泳は1ヶ月後、旅行は4日~1週間後からが目安となりますが、定期検診の際に医師に相談してからにしましょう。
仕事が忙しく、手術前後の通院に不安があります。
指定の日に受診していただくことは、特に日帰り手術において、とても重要です。術後眼内炎のチェックのため、手術翌日、3日目、7日目の受診は中でも最も重要なものですので、こちらは必ず受けていただくことが前提となっています。その他の診療については、ご都合に合わせた受診日の調整が可能ですので、医師にご相談ください。
手術後の定期検診はどのくらいまで受けるべきですか。
3ヶ月目までの定期検診は必ず受けてください。4ヶ月目の緑内障検査も受けることが望ましい検診です。1年目までは1~3ヵ月ごとに検診を受け、1年目に散瞳検査を受けます。原則として、ここまでは受けていただいております。それ以降については、6ヵ月ごとの検診をおすすめしています。